「#おうち時間」にぴったりな「あたしンち」ーー読書の記録 番外編

 

 回の記事を書いたのはほんの数日前。そこに、たしかに書いた、「おうち時間って言葉、なんか好きじゃない」的なこと。その記憶はたしかにある。しかし、はてなブログが公式にお題を「#おうち時間」としてきた。ご丁寧に、ハッシュドタグ、じゃなかった、ハッシュタグまでついている。しかも、「今週のお題」ではない、「お題」。これはもう好き嫌い文句言っている場合ではない、なんか書け、ということだろう。ということで、私もお題「#おうち時間」に乗っていこうと、今に至るわけだ。

 

 うち時間......。ぶっちゃけ、鬼のインドア派であり、好きな場所や居心地のいい場所、勉強のはかどる場所、今行きたい場所などなど、何を聞かれても家、と答えてしまう私にとっては、家でやることやりたいことはいくらでもあり、特別にいうこともないな、という感覚である。しかし、私とは正反対に、とりあえず外に行きたい、勉強するのも自習室か図書館、家以外の場所に行かないとなんか嫌だ、という方はたくさんいるはず。おそらく、ストレスたまるんだろうな、と思う。そりゃ、もしインドア派閥の私に対し、ぴんぴんしているにも関わらず「なんでもいいから家に1週間は帰るな」と言ってくる人がいれば、とりあえずぼこぼこにしたくなる。

 

 置きが長くなった。ということで、私がぜひお勧めしたい、おうち時間の過ごし方はこちら!!

 

      マンガを読む。である。

 

 なぜ今、マンガなのか。それは、マンガの最大の欠点ともいわれる事柄が、今なら解消できるからである。その事柄とは、マンガは基本的に巻数がそれなりにある、ということだ。巻数がそれなりにあるから、持ち運びが難しい、ゆえに、電車など移動中に読み進めることが困難である。しかし、Stay homeが叫ばれる今、マンガを読むために持ち運ぶ必要がないのだ。すごい!!!!ということで、マンガ読むのいつなのか?今でしょ!なわけである(古い)。

 

 は、ここから本題。おすすめマンガ。全世代の人におすすめしたい、こちらの作品である。

 

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あたしンち

 んだかよくわからないふわふわした髪型に見覚えのある方は多いのではないか......。そう、けらえいこさんの代表作「あたしンちである。アニメ化、映画化もされている、大人気マンガだ。

 「あたしンち」は、もともと新聞で連載でされていたマンガということで、原則1話につき3頁23コマと、短く読みやすい。しかも、どの話もめちゃくちゃ面白い。オチを知っていても、何度読んでも、クスっと笑ってしまう。

 しかし、「あたしンち」の魅力はそれだけではない。「あたしンち」は、私の中ではギャグマンガ、ではないのだ。いつも笑わせてくれるけれど、ほっこりするようなストーリー、あるある!と思わされる行動、なるほど!と感じる教訓、それらを見ていると、ところどころ、なんだか泣けてきてしまうのだ。それはきっと、「あたしンち」は、「普通」と「日常」のすばらしさを教えてくれているからだと思う。

 

 校生の女の子・みかんには、親友のしみちゃんがいる。しみちゃんはすごく自分をもっていて、ちょっと考え方が大人だ。クラスメイトには春山という美女で人気者もいる。

 一方、みかんの弟のユズヒコは中学生。いつも藤野やナスオというクラスメイトらとじゃれ合っている。そんなユズヒコに一直線な女子・川島や、なんだか不思議ちゃんな石田、といった同級生たちも登場する。

 

 は、しみちゃんみたいに自分を強く持っているわけでもないし、ましてや春山みたいな存在では到底でない。川島みたいに一つに突進していけるタイプでもないし、石田みたいに周りを気にせず楽しめるわけでもない。大勢の中に紛れたり人に合わせることは苦手、一人でいるのは割と好き、でも、やりたいことを周りを気にせず貫けるほどメンタル強くない、、、、あれ、これって、もしかして、みかんに似てない??

 みかんは家に帰ればあのお母さんがいる。うちの母は、「あたしンち」のお母さんみたいになんだかよくわからないふわふわヘアではないし、情熱の赤いバラは歌っていない。夕飯のメインにちくわ丸々1本がでてきたことも、しらすがパックごと食卓にどんっと置かれたこともない。だけど、たまに小声で何か歌っているし、なんだかよくわからない、だけどなんとなく説得力があるような気もすることを突然言い出す。あれ、我が家って「あたしンち」になんとなく似てるような、似てないような......。

 そして、ささいなもめごとや事件が起きても、「あたしンち」の中の人々はみんななんか楽しそう。きっと、ただの日常の一部分だけど、うらやましくなるくらい、みんな楽しそうで幸せそう。だから、何度だって戻って読みたくなるし、何回だって笑ってしまう。そうだ、きっと、私にとって「あたしンち」とは、要するに家と一緒なのだ。だから、いつでもそこにいたくなるのだ。

 

んな「あたしンち」を、今、「#おうち時間」に、じっくり読み返す。なんだかよくわからないけど、なんかクスッと笑ってしまった。これはなんて至福の時間なんだろう。だから、ぜひ、「あたしンち」をこの機会に読んでほしい。